ダイビングスキル基本編〜ダイブコンピュータの使い方
ダイブコンピュータの使い方
スクーバダイビングをするための道具(器材)の中にダイブコンピュータというものがあります。ダイビング特有の減圧障害を防ぐために使います。その主な使い方について説明します。
何のための器材?
ダイビングをすると水圧や気圧の変化によって起こる可能性のある病気・障害があります。潜水病の一種で「減圧症」といわれるものを予防するための器材です。潜ることによって体内に吸収する窒素の量を管理したり、ダイバーにかかる気圧が一気に変化しないよう注意する必要があります。その窒素の吸収量を潜水時間や水深によって計算したりダイバーの安全を見守るために使います。
ダイブコンピュータの使い方(潜水前)
潜水前にできる減圧症を予防するために必要なことは、安全な潜水計画を立てることです。
ダイビングは、シリンダー(タンク)の中に空気がある限り潜れるわけではなく、その窒素の吸収量を考慮しないといけません。ダイビング中に吸収する窒素量をコントロールするために潜水時間と水深を管理します。重要なのは、予定している水深に何分潜っていられるのかという「無限圧限界時間」内に計画をすることです。
ダイブコンピュータの使い方(潜水中)
ダイビング中は潜水前に立てた計画通りにダイビングが進んでいるかどうかチェックしながら潜ります。潜り始めて何分経ったのか?今いる水深は?今いるところにあと何分潜っていられるのか?(無減圧限界時間)をできるだけ頻繁に確認します。
また、浮上するときには安全な浮上速度を守る必要があります。浮上速度が速くなると、警告音が鳴るようになっていますが鳴ってしまった時にはすでに早すぎる浮上をしたということになります。警告音を鳴らさないようにコントロールしましょう。水深や時間が安全であっても浮上速度が速すぎると減圧症のリスクが高くなります。この浮上速度をコントロールするために、BCDのコントロールや中性浮力のスキルが非常に重要です。
また浮上前の減圧症予防に行う安全停止の機能もあります。浮上途中で水深6m~3mに戻ってきたときに、3分間のカウントダウンが始まります。安全「停止」と言われますが、じっと止まっていなくても大丈夫です。写真を撮ったり、魚を観察したりしながら過ごしてください。3分経ったら水面に浮上します。
ダイブコンピュータのその他の機能で、現在時刻や水温やその潜水中の最大水深を確認することができるものもあります。
ダイブコンピュータの使い方(潜水後)
ダイビング終了後は、ダイビングが計画通りに行われたかの確認を行います。最大水深や潜水時間を確認して、ログブック(潜水記録ノート)に記帳します。潜水中に安全な浮上速度を超える浮上をした場合には、浮上時の警告の記録が残っています。警告音を鳴らさないよう、ゆっくりゆっくり浮上してください。特に安全停止が終わってから水面までの浮上速度が速い人が多いです。浅いところほどゆっくりを心がけましょう。
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